HOME >  がん(癌)治療の知識と情報 >  がん治療法を選択するに際してのアドバイス
漢方医学療法について
がん治療法を選択するに際してのアドバイス
がん治療に唯一の答えはありません
がんの治療には、手術や放射線療法、抗がん剤の治療などの完治を目指した積極的な治療の他にも、痛みの軽減や体力低下を防ぎ、QOLの高い時間を少しでも長く維持することを目的とした緩和ケアを主体に治療を行っていくことや代替医療を取り入れてみるという選択もあります。
どの選択を行ったとしても、患者さんにはメリットもデメリットも発生します。
多くの方が手術ができるのであれば、手術をした方が良いと考えがちですが、がんの進行度から考えてリスクの高い手術を行ってしまう場合や、術後に放射線療法などの選択肢もあったことを知った場合などで後悔する方もいらっしゃいます。
最悪のケースでは術死や術後在院死亡などの可能性も考えられますので、様々な療法について理解を深めた上での選択が重要です。

転移の発生している進行がんは多くの場合、手術療法、化学/薬物療法、放射線療法などの3大標準治療での治療は完治は望めません。 ですが「それでも生きたい」と願う方が、それ以外の様々な代替療法を試されてきました。
これらの多くは標準的ながん治療として確立はしていません。
代替療法はがん克服に有効な療法かを考えた場合、無効とは言えませんが、
非常に有効と考えられる療法はわずかです。
しかし中には科学的根拠が明確になっているものもあり、これらの効果で癌を克服されたり、QOLが改善されて延命された方と考えられる患者も数多くおります。
このようなエビデンスが確立できていない療法も我々は無駄だとは考えておりません。
なぜならば、早期発見のがん以外では、三大療法で、がんを治癒に導く事は出来ない為です。
ですが、がんを克服された方々は、代替療法や自己の治癒力でがんを克服していると考えざるをえないケースもございます。
そういったケースを紐解くことが、がん完治療法の発見に繋がると我々は考えております。
新しいがん療法研究が始まっています
近年では「エピジェネティクス」と言う学問や「マイクロバイオーム」、「リプログラミング」、「がんの初期化」などの研究ががん治療の為に行われております。
これらの中にがん克服の方法があってもおかしくはなく、この様な研究の積み重ねががんを完治させることに繋がると思えます。
この様な新しい研究が始められたのは、研究者が必要な遺伝子情報を引き出すことのできる次世代シーケンサーと言う分析機器が出来たおかげです。
「エジェネティクス、リプログラミングやマイクロバイオーム」については、「がん(癌)の知識と情報」のDNAメチル化異常マイクロバイオームを参照してください。
がん治療を受けるのは患者さんです
患者不在の治療にならないよう注意が必要
手術や放射線療法、抗がん剤による化学療法などの医療措置を受けて、苦痛や不快、不安を持つのは患者さん本人です。
かつて日本のほとんどの医療機関では、患者さんの意向に関係なく治療方針が決定され、そのまま治療されてしまうという患者不在の医療がまかり通っていました。
患者さんの希望とは異なる医療措置を受けた場合、そして治療が思うようにいかなかった場合には後悔だけが残るという悲しい結果になりかねません。
治療を受けるのは他でもない患者さんご自身なのですから治療を受ける前に、医師から病態や治療方法について十分に説明を受け、 医療措置を行うメリットやデメリットなどをしっかりと理解しなくてはなりません。
そして最終的には、医療措置を受けるか・受けないかは患者さん自身が決定する必要があります。 (前述インフォームドコンセント
とはいえ、患者さんは医療の専門家ではありませんから、どのような治療法があるのか、またどのような治療法が自分の目的に適しているのか判断することは困難です。 当ページでは、それらについての基礎的な情報を記載しており、少しでも患者さんに有益な情報を提供できるように努めております。

がん治療の多様化とがん治療方法の選択
早期発見や早期治療によって、がんは治せる病気になりつつあることは前でも述べました。
近年では治療方法が多様化してきており治療法の選択によって患者さんのQOLや治療成績に違いが出てきております。
治療法が多様化してきているということは、病院や医師によって治療方針が変わる可能性が出てくるということであり、 同じ治療法でも技術の違いによっては簡単な治療にも難しい治療にもなり得るということなのです。
がんの告知を受けた直後に、治療法を自分の意思で選択するのは難しく、医師にすべてを委ねてしまいがちですが、委ねた為に後悔をされる事がないように治療法を自身で選択するのが大切です。

後悔しないための「がん治療選択」
がんの治療方法を選択する際に大切なことは、自分の意思をハッキリさせる事です。
がんは命に係わる病気です。
患者自身の人生観や死生観を含め、自分がどうしたいのか、明確にしなければ治療目標が見えません。
患者には「がんを治したい、QOLを守りたい」色々な目標があると思います。
自身の目標を満たしうる方法を、セカンドオピニオンやインフォームドコンセント、代替医療等を含めたうえで十分に検討され治療方法を決断するべきと思います。
がん治療の必要性について考える
がん治療の必要性と全身状態
がんの治療法を選択するに当たっては、何よりも第一に考えなくてはならないのが「治療の必要性」についてです。
なにも治療を行わなかった場合と比較して、治療を行ったことで治療効果が得られた時にはじめて治療を行った意味があったということになります。
「治療の必要性」については軽視されがちですが、患者さん及びご家族などでじっくりと時間をかけて話し合いを持つようにしてください。

全身状態(PS:Performance Status)の把握
全身状態とは、がん患者が行動できる活動の程度を示すものです。
日常生活になんら支障の無い患者や、あっても僅かな症状しかない患者の方が、日常生活が十分できない患者や重篤な症状を持つ患者よりも治療によく応答し、長生きする事が多くなるということです。
それゆえに、治療に際して患者さんの全身状態を明確にしておくことは、治療の有効性や効果を検討するうえで重要なものになります。
患者さんが個別に治療法を選択する場合には、その治療を行うことで利益を得られるか、あるいは不利益の方が多くなるかを判断する必要があることは前述しましたが、この判断を下す際に全身状態(PS)はとても大切な指標となります。
分類と活動の程度
0.
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発病前と同等にふるまえる。
1.
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。例えば軽い家事、事務など
2.
歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している。
3.
身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
4.
身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている。
例えば、化学療法が劇的に効くことが期待できる一部のがんを除き、PSが3〜4に分類される患者に対する治療は差し控えることが多くなります。
それは、治療に対する有効性が期待できないことが多くその治療に対する副作用も強く表れることが予想されるため、患者さんの不利益が大きくなることに繋がるためです。
がん治療内容の把握と注意事項
がん治療を受ける前に治療内容の把握をする
がんの治療法の基本は手術療法、放射線療法、化学療法になります。
早期のがんの治療においては手術と放射線の治療は重要な選択肢となります。
治療を受ける際には最低限以下の点は確認することをお勧めいたします。
・何を目的とした治療か(根治か延命か、症状緩和かなどを含む)
・どのような治療方法か
・治療を受けることのメリットは何か
・治療のデメリットにはどのような事が考えられるのか
・治療期間、入院期間など
・治療効果を判断する時期、判定方法


がん治療効果の確認と判定
治療効果の確認をする為には、何を基準にして効果とみなすのかを決める必要があります。
大切なのは、自分の目標に対し効果が有ったか無かったかです。
・活動の程度は、全身状態で確認する
・平常状態は、体温、倦怠感、痛み、食欲、栄養、呼吸、脈伯、気力、体力等々
・がんの進行状態は、腫瘍マーカーや画像診断等で確認する
上記の三点を総合して判断するのが良いのではと思います。

医師の言う効果とは、がんの進行状態、血液状態等、病院の検査にて判断できる事だけが効果判断の対象になってしまいがちで、検査結果を見て次の治療が行われる場合が多いです。
この様な治療では、治療のデメリットで癌が悪化し※悪液質に進んだとしても「効果が無かった、副作用が出た」で済まされ、治療で悪化してしまったとは、患者さん側には伝えられない場合が殆どです。

※悪疫質:悪液質とは、がん死亡原因の臓器不全の原因となる症状を言います。

このような事を避けることに必要なのは、治療が始まる前に、必ずインフォームドコンセントが行われるよう決めておくことです。
この事は、本来は新しい治療を始まる前に必ず行われなければならない事なので、後で後悔する事がないように、治療を受ける前には必ず確認するべきです。

がんの治療 がん手術療法・外科療法
がん手術療法では以前は再発・転移を起こす危険性を低くするため取り残しが無いようにがんの病巣を含めて大きく切除する拡大手術が中心となっていました。
しかし、拡大手術は切除後の後遺症が出やすくQOLを低下させてしまうという大きな問題がありました。
そこで、最近では切除範囲をできる限り小さくして術後に放射線療法や化学療法など 他の治療法を併用して再発・転移の危険性を低く抑えようという考えが中心になってきています。
また手術時の身体の負担を小さくしようとして開腹手術ではなく腹腔鏡や胸腔鏡などを使った手術も行われることも多くなってきましたが、 技術的に難しく実施例が少ないために経験の少ない医療機関・医師が行う場合、医療ミスが起こりやすいという問題もあります。
その為、各分野の専門医や症例数の多い病院を検討されることをお勧めします。

がん手術療法は、予後が大切です
予後とは、健康状態に関する、医療経験にもとづいた見解を意味する用語です。
例えば「予後が良い」や「予後良好」と言えば、見通しが良く病状の改善、安定化が見られることを意味します。
反対に「予後が悪い」や「予後不良」とは、見通しが悪く病状の未改善、悪化を表します。
「予後比較的良好」という表現も頻用されるが、これは、同種の他疾患に比べれば良好といった意味です。
「予後」の意味は疾患や病状によって異なり、例えば悪性度の高い進行がんや末期がんなどでは「生存期間」の意味になることが多い。
生存のみを考える場合は生命予後、機能に関する後遺症が残るかどうかを考える場合は機能予後という用語を用います。

がんの治療 化学療法
化学療法(薬物療法)の場合には、どのような薬剤を使うか、どのタイミングで使うか、どの程度の期間使うのかによって治療成績やQOLに大きな違いが出てきます。
薬の使い方は大変難しく、専門的な知識を必要とします。

欧米では腫瘍内科という薬物療法を専門とする医師が多数おり、抗がん剤や分子標的薬、ホルモン剤などを使った治療を行っています。
日本でも「がん薬物療法専門医制度」ができ、抗がん剤等を使用に関するプロが扱うようになってきましたが、現状、どこの病院にも腫瘍専門医が在籍している訳ではありません。
また、現時点では薬物を使用することでがんが治る薬物療法は存在していません。
薬物療法を行う際には、メリットとデメリット、薬の効果や副作用について医師から十分に説明を受けておくことが大切です。
「この薬は効果がありますよ」「念のためにやりましょう」「安全な薬ですから安心してください」などと曖昧な表現で説明を濁す医師がいます。
これでは、インフォームドコンセント(正しい説明を受け、理解した上での、自主的な選択・同意・拒否)が行われたことにはなりません。
少なくとも使おうとしている抗がん剤やホルモン剤などの医師向けの「添付書類」をもらって副作用の説明や効果がどの程度認められているのか、一番大切な患者さんの生活目標に沿った治療なのか説明を求めることをお勧めいたします。

がんの治療 放射線療法
放射線というエネルギーをがん細胞に照射してがん細胞にダメージを与え、がん細胞を殺し、さらに分裂・増殖ができないようにするという治療方法が放射線治療です。
手術と違い臓器を切除する必要が無いこと、体力が無くても治療できること等メリットもありますが、正常な細胞に放射線が照射されると正常な細胞がダメージを受け副作用が出ることがあります。
副作用には治療中又は治療直後にでるものと、半年〜数年後にでてくるものがあります。
また、20〜30年後に被ばくによる発がんの可能性があります。
放射線の照射量には決まりがあり、無理をして大量の放射線照射を行うと強い副作用が出る可能性が高いため注意が必要です。
放射線治療ではエックス線、ガンマ線、電子線などの他に陽子腺や重粒子線などを使った治療も一部の施設で行われるようになってきましたが、まだ治療は始まったばかりであり経験が浅く副作用などについても明らかになっていないことも多いのが実際です。
前述の放射線療法を参照ください。

がんの治療 代替医療
その他に第四の治療法として今後が期待されている体内に備わっている免疫力を利用する免疫療法、遺伝子の異常を修復する遺伝子療法、がん細胞が熱に弱いことを利用した温熱療法などにも注目が集まりつつあります。

がん治療を始めるまえのアドバイス
治療を行う際に医師に確認しておきたい事等をまとめましたのでご利用下さい。
・何の為に行う治療なのか
・どのような治療方法なのか
・(担当医師に)治療経験はあるのか
・他に考えられる治療方法
・どの程度体に負担があるか
・考え得る副作用とその発生頻度、解決方法
・入院する必要性
・日常生活ができるまでに要する期間

確認を行う際は最低限メモはとるようにしましょう、できれば録音するのも良いと思います。
また一人ではなくできるだけ複数人で医師と接することが大切です。

これらの情報は、正しい選択をするために必要不可欠なものですから遠慮する必要は全くありません。
医師も患者さんやご家族から上記の事を聞かれて嫌な顔はしません。
病気について前向きに考えているということで詳しく説明してくれるはずです。
仮にそれらの説明を渋る病院であれば、場所を変えることをオススメします。
副作用で苦しむのは患者さんです。
大切な命を失って悲しむのは残されたご家族です。
医師と病院はいくらでも替えることができますが、患者を替えることはできません。

代替医療(補完医療)
がん克服を目指す「心構えと行動」