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肺がん(小細胞癌/腺癌/扁平上皮癌/大細胞癌)・肺癌治療の知識と情報

医療相談

肺がん(肺癌)を分類しますと小細胞肺がん、非小細胞肺がんに分かれ、非小細胞肺がんはさらに扁平上皮がん、腺がん、大細胞がんに分かれ、治療法が異なります。
ステージの進んだ3期、4期(末期)の肺がん(肺癌)では次の様な転移や症状が見られます。

肺内転移、リンパ節転移、胸膜転移、胸壁転移、胸膜播種、脳転移、肝臓転移、骨転移、副腎転移、癌性胸膜炎、胸水、癌性リンパ管症、高カルシウム血症、痰、咳、息苦しさ、色々な痛みなど。

肺がん(肺癌)治療に不安や行き詰まりを感じたり、化学療法(抗がん剤治療)の副作用の軽減、全身状態(PS)改善、QOL(生活の質)の向上、延命、治癒を目指す肺がん(肺癌)の治療法を検討されている方。

西洋医学との併用、あるいは西洋医学以外のアプローチ方法もございますので、肺がん(肺癌)治療の無料相談よりお問合せ下さい。

肺がん(肺癌)とは

肺がんとは、肺に発生する上皮細胞由来の悪性腫瘍で、90%以上が気管支、細気管支あるいは末梢肺由来の癌です。
国際肺癌学会によれば、肺癌は世界的に最も致死的ながんで、我が国でも全がん死亡の19%をしめています。

その理由の1つは、多くの場合発見が遅すぎて効果的な治療を行うことができないことで、早期に発見された場合は、手術か放射線治療でその多くを治癒することができます。

腫瘍は肺の局所で腫瘤を作りさらには隣接する臓器へ浸潤を起こし様々な症状を引き起こします。
あるいはリンパ節や、遠くの臓器に転移を起こし、最終的には死におとしいれてしまいます。

発がんの最大の原因は喫煙や受動喫煙で、次に、「ラドン」です。
ラドンは多くの国で喫煙に次ぐ第2位の肺がんの原因であり、全ての肺がんの3〜14%がラドンに起因すると推測されています。
ラドンの肺がんリスクは、ラドンの濃度が高いほど大きい。
しかし、多数の人々が家庭内で低濃度の屋内ラドンにさらされているため、実際にラドンによって誘発される肺がんは、高濃度のラドンではなく、むしろ低〜中濃度のラドンによるものの方が多いとされています。

また、特殊な職業に携わる人は、アスベストやクロムによる肺がんに罹患することがあります。
その他の原因には、大気汚染、放射線、遺伝的感受性、ウイルス、食事の欧米化が挙げられてはいますが疫学的に確かな証明はありません。

肺癌を組織学的に分類しますと、扁平上皮癌、小細胞癌、腺癌、大細胞癌が4大組織型で、この4種類で肺癌全体の90%以上を占めます。

肺癌を分類する基本的な考え方は、皮膚や食道の表面を被う扁平上皮組織に似た構造を示すものを扁平上皮癌または類表皮癌とよび、管腔形成、または乳頭状増殖をするものを腺癌と言います。

腺癌、扁平上皮癌のいずれの分化も示さないものが小細胞癌および大細胞癌で、この2つは以前には未分化癌とよばれていました。
小細胞癌は細胞の大きさが他の組織型に比べて小さく、大細胞癌は細胞の大きさが大きい。

組織学的分類の残りの20%は、カルチノイド(Carcinoid)・腺表皮癌、腺扁平上皮癌(Combined epidermoid and adenocarcinoma (or Adenosquamous carcinoma))・腺様嚢胞癌(Adenoid cystic carcinoma)・粘表皮癌(Mucoepidermoid carcinoma)・線維肉腫・神経線維肉腫・血管肉腫・平滑筋肉腫・悪性中皮腫・癌肉腫・肺芽腫・悪性黒色腫・悪性リンパ腫などです。

以上が原発性肺癌で、このほか転移性肺癌がありますが、組織型は原発がん細胞の組織型ですので肺癌とは区別されます。

がんの知識と情報
発がん(癌)の原因はなにか?
親電子性物質は、環境ストレスを高める発癌物質です
がん(癌)のイニシエーター 慢性炎症
細菌叢(ヒトマイクロバイオーム)とがん(癌)」を参照


肺がん(肺癌)の症状・初期症状から末期症状まで

肺がん(肺癌)は早期では症状が起こりにくく、そのため発見が遅れてしまい見つかったときには肺癌がかなり進行しているという特徴があります。
特に肺の奥の部分(肺野部)にできるがんは、さらに症状が現れにくくなります。
つまり、日本人に多い肺腺がんは症状が現れにくいということあり、進行してから発見されるケースがおおいのです。

肺がんの症状として多く見られるのは、咳や痰、血痰です。
他に胸痛や喘鳴(ぜいめい:呼吸時のぜーぜー音)、 息切れ、呼吸困難、声のかすれ、発熱などが見られることもあります。

小細胞がんや扁平上皮がんは比較的早い段階から症状が出ることが多いのですが、 腺がんなど肺野にできるがんではがんが進行してから症状が出るようになります。

肺がん(肺癌)は、リンパ節、脳や骨に転移しやすいため、リンパ節の腫脹による痛みや違和感、脳転移による頭痛や骨転移による腰痛、背骨や肩の痛みなどが続くことで気が付く場合もあります。

不眠、食欲不振や体重減少なども起こります。

小細胞肺がんでは、がん細胞が種々のホルモンを産生するため稀にムーンフェース(顔が丸くなる)や肥満、 血圧が高くなる、血糖値が高くなるなどの症状が出ることがあります。

肺がんの末期症状と言いましても転移した場所の癌の大きさや場所、投与されている薬などに依っても様々な症状がでます。

脳に転移している場合、頭痛、めまい、吐き気、機能障害、意識障害などが考えられます。
頸部リンパ節に転移している場合、のどの痛み、声の掠れ、意識障害、嚥下障害、咳などが考えられます。
リンパ節に転移している場合、痛み、むくみなどが考えられます。
肺内転移している場合、咳、痰、血痰、息苦しさ、喘鳴、胸や背中の痛み、胸水、心嚢液貯留、血中酸素濃度の低下などが考えられます。
肝臓転移している場合、背中の痛み、食欲不振、吐き気、不眠、黄疸、腹水、低タンパク、貧血、倦怠感、むくみ、体重の減少などが考えられます。
骨転移している場合、痛み、便秘、意識障害、体重減少、むくみなどが考えられます。
その他、微熱、節々の痛みなどです。

肺がん(肺癌)の検査と診断

症状や検診で肺がんの疑いがもたれると、いろいろな検査が行われます。
検査によって、がん細胞の存在を証明する必要があり、証明することにより初めて治療指針がたてられ、インフォームドコンセント(説明と同意)が行われ、治療が始まります。

肺がんの診断の為には次のような検査が行われます。
喀痰細胞診、気管支鏡下生検、細胞診、CT下生検、細胞診などがあります。
肺内の病変に対して、一般的には気管支鏡検査を行い、組織の一部を採取し病理検査で調べます。
CTガイド下肺生検とは、CTを撮影しながらその画像を参考に、直接体外から肺内の病変に向けて検査針を刺し、確実に組織を採取する方法です。
組織を採取して癌細胞の組織型、細胞の分化度、優勢度を確定します。

肺がん(肺癌)病期(ステージ)診断

肺がんがどのくらい進行しているかを調べるのが病期(ステージ)診断です。
肺がんの病期診断には、次のような検査を行います。

画像検査:胸部X線写真、CT(コンピュータ断層写真)→胸、腹 、MRI(核磁気共鳴)→脳、シンチグラム→骨, PET検査などで診断します。
胸部のリンパ節の他に、脳、他の部の肺、肝、副腎、骨などへの転移の有無を調べることが重要です。

がん(癌)治療の知識と情報の「がん(癌)診断と病期(ステージ)診断に行われる検査の種類と内容」を参照

【肺がん(肺癌)の病期】

大きく分けてステージ機↓供↓掘↓犬裡潅奮に分けます。
肺癌の病期を簡単に説明すると

ステージは肺内に癌が限局しておりリンパ節に転移がないこと。
ステージは肺内に癌が限局し肺内のリンパ節にのみ転移があるか、リンパ節に転移ないが癌が直接肺外の切除できる周囲に拡がっていること。
ステージは他の臓器に転移はしていないが、ステージ兇茲蠖覆鵑西態と言えます。
ステージは他の臓器に転移している場合。

病期が決定すると、治療方針が決められます。
病期は、手術前と手術時、そして術後の顕微鏡検査にてそれぞれ行われますが、必ずしも一致しないことがあります。
正式の病期は、手術後の顕微鏡検査の病期がもっとも重要な病期となります。

【全身状態の把握】
がんの治療では手術にしろ、抗がん剤の治療にしろ、いずれにしても患者さんへの負担をゼロにすることはできません。
そこで、肺がんの種類や進行度によって計画された治療に、その患者さんが耐えられるかどうかを総合的に評価する必要があります。
これには血液検査、心電図検査、肺機能検査などで全身の機能を調べます。

がん治療の知識と情報の「全身状態(PS:Performance Status)」を参照

肺がん(肺癌)細胞の組織型(種類)

【肺扁平上皮癌(Squamous cell carcinoma)】

肺扁平上皮癌は、気管支の扁平上皮(厳密には扁平上皮化生した細胞。生理的には、扁平上皮は気道においては口腔や声帯など上気道の一部の細胞であり、正常な下気道のどこにも扁平上皮は存在しない)から発生する癌。

喫煙との関係が大きく、中枢側の気管支から生ずることが多い。
血液検査ではSCC、CYFRA(シフラ)が腫瘍マーカーとなります。

主な細胞分化型は、高分化扁平上皮癌、中分化扁平上皮癌、低分化扁平上皮癌で、扁平上皮癌の一部に腺癌の部分が認められ、腺癌の部分が腫瘍全体の20%未満の場合、腺癌を伴った扁平上皮癌(squamous cell carcinoma with foci of adenocarcinoma)とする。
また、WHO分類では扁平上皮癌の一部分が紡錘形の細胞よりなり肉腫様の形態を示すものを亜型としてspindle cell (squamous) carcinomaとしている。

【肺腺癌(Adenocarcinoma)】
肺の腺細胞(気管支の線毛円柱上皮、肺胞上皮、気管支の外分泌腺など)から発生する癌。発生部位は肺末梢側に多い。
喫煙とも関連しますが、非喫煙者の女性に発生する肺癌は主にこの型です。
血液検査ではCEA(癌胎児性抗原)、SLX(シアリルルイスX抗原)などが腫瘍マーカーとなる。

主な細胞分化型は、高分化腺癌、中分化腺癌、低分化腺癌で、腺癌の一部に扁平上皮癌の部分が認められ、扁平上皮癌の部分が腫瘍全体の20%未満の場合、扁平上皮癌を伴った腺癌(adenocarcinoma with foci of squamous cell carcinoma)と診断します。
WHO分類では腺癌は腺房腺癌(acinar adenocarcinoma)、乳頭腺癌(papillary adenocarcinoma)、細気管支・肺胞上皮癌(bronchiolo-alveolar carcinoma)、粘液産生充実癌(solid carcinoma with mucus formation)に分類されています。

【肺大細胞癌(Large cell carcinoma)】
肺大細胞癌は、扁平上皮癌にも腺癌にも分化が証明されない、未分化な非小細胞肺癌のことです。
発育が早く、多くは末梢気道から発生します。
腫瘍細胞が大型で、多形性に富み、その30%以上が単核または多核の巨細胞によって占められるものを巨細胞型(giant cell type)とよび、予後は不良です。
白血球、特に好中球の浸潤を伴うことが多い。

【小細胞肺癌(Small cell carcinoma)】
小細胞肺癌は肺癌の20%程度を占める。喫煙との関連性が大きいとされ、中枢側の気管支から生ずることが多い。
悪性度が高く、急速に増大・進展し、またリンパ行性にも血行性にも早いうちから脳などの他臓器に転移しやすいため、発見時すでに進行がんである事が多い。

カルチノイドなどと同じく神経内分泌上皮由来であることがつきとめられています。
診断時に既に転移が見られることが多いため、化学療法、放射線療法が行われることが多い。
放射線療法、化学療法に対して比較的感受性があるものの、多くは再発するため予後はあまり良くない。

種々の腫瘍随伴症候群(paraneoplastic syndrome)をひきおこします。
例えば、Eaton-Lambert症候群では神経ー筋接合部に対する抗体により筋無力症症候群がおこる。
そのほかADH, ACTH, calcitonin, 成長ホルモンなどが小細胞癌では産生されます。

血液検査では、ProGRPや神経特異的エノラーゼ (NSE) が腫瘍マーカーとなります。

【腺表皮癌、腺扁平上皮癌(Combined epidermoid and adenocarcinoma (or Adenosquamous carcinoma))】
扁平上皮癌への分化を示す部分と腺癌への分化を示す部分よりなり、それぞれがいずれも腫瘍全体の20%以上を占めているものです。
一方の像の占める割合が20%より少ない場合には、大部分を占める方を主診断として扁平上皮癌を伴った腺癌(adenocarcinoma with foci of squamous cell carcinoma)あるいは、腺癌を伴った扁平上皮癌(squamous cell carcinoma with foci of adenocarcinoma)とします。分化度は腫瘍の大部分を占める方の組織型の分化度とします。

【カルチノイド(Carcinoid)】
低悪性度の肺癌で、中枢性に発生するものと末梢の肺に発生するものがあります。
その頻度は報告により異なりますが、16-40%は末梢に発生し残りは中枢に発生します。
末梢性に発生した場合は無症状であることが多いが、中枢性に発生したものでは、腫瘍の末梢の肺が虚脱に陥り、閉塞性肺炎をおこすことがあり、また、喘息様症状を呈することもあります。
気管支鏡で観察すると腫瘍はポリープ状に見えることがります。

【癌肉腫】
太い気管支に発生することが多い。
上皮性悪性細胞よりなる部分(癌)と、非上皮性悪性細胞よりなる部分(肉腫)が一つの腫瘍の中で混在している。
非上皮性腫瘍細胞は骨、軟骨、横紋筋、平滑筋、脂肪などの間葉系細胞に分化していなくてはならない。
一方、未分化な癌腫で上皮性細胞が間葉系細胞に類似した形態を示すことがありspindle cell carcinomaとよばれる。
この場合は、免疫染色で間葉系に類似した細胞は上皮性マーカーであるkeratinばかりでなく、非上皮性マーカーであるvimentinにも染まります。
このような腫瘍は上皮性成分の示す形態によりそれぞれの癌が属する組織型に入れます。
しかし、最近、癌肉腫とspindle cell carcinomaは別々の疾患概念ではなく、分化の連続線上にあり、肉腫成分を有する癌(carcinoma with a sarcomatoid element)という総称で一括して扱うという提唱がなされています。

肺がん(肺癌)の治療をはじめるにあたり

肺がん (肺癌)の治療は、医師の協力の下で治療方針、治療期間、メリット・デメリットなどの説明を十分にうけ、患者さんが自分の価値観などを考慮し 最終的な治療方法を患者さんが主体となって決定する時代になりつつあります。

肺がん (肺癌)の治療をはじめるにあたり「がん(癌)治療の知識と情報」に詳しくまとめましたので参考にしてください。

また医療の進歩とともに治療方法も多様化してきており、 医師によって治療方法が異なることは珍しくなく、主治医以外の医師の意見を聞くセカンドオピニオンを求めることが必要な時代になってきました。

詳しくは「インフォームドコンセント」と「セカンドオピニオン」をご覧下さい。

がん治療の知識と情報の「がん治療法を選択するに際してのアドバイス」を是非参照ください

肺がん(肺癌)の治療

肺癌は、小細胞肺癌と他の組織型の肺癌と生物学的な性格が大きく異なるため、小細胞肺癌とそれ以外の組織型を併せた非小細胞肺癌の二つに大別して治療方法が選択されます。
肺癌の治療はその癌の増殖状態と患者の状況(年齢など)に依存します。
普通実施される治療は、外科手術、化学療法そして放射線療法の3つです。

【小細胞肺癌】
小細胞肺癌は、基本的に発育が早いため、ほとんど発見時には進行性である場合が多い。また、CTなどの画像検査上限局しているように見えても検出できない程度の微少転移が既に存在していることがほとんどです。

そのため手術や放射線療法などの局所治療の効果は極めて限定的であり、化学療法が治療の中心となります。
治療法の違いにより病期は2つに分類されます。

限局型(Limited disease: LD)
Stage Ia期(リンパ節、周囲臓器への浸潤及び転移が認められない)に限っては手術療法が検討されるが、その時期で発見される場合は少ない。
その他の場合は化学療法(シスプラチンとエトポシドの2剤併用)+胸部放射線療法を同時併用します。

限局型の治療成績は、1981年では中間生存期間は14ヶ月、3年生存率15-20%と報告されていましたが、現在ではそれぞれ20-27ヶ月、30-40%と約2倍に向上しています。
胸部放射線療法は一日二回照射法(加速分割照射)の方が1日一回よりも優れているとされていますが、放射線食道炎も高頻度となります。

完全寛解に到った症例では予防的全脳照射(PCI)を行います。
脳転移の相対リスクが0.46と減少するのみでなく、3年生存率が15.3から20.7%程度向上し生存期間の延長が得られるとされています。

進展型(Extended disease: ED)
放射線治療の適応は無く全身化学療法が主な治療となります。
PE療法:CDDP(シスプラチン)+VP-16(エトポシド)
PI療法:CDDP(シスプラチン)+CPT-11(イリノテカン)
進展型の治療成績は1981年では生存期間中央値7ヶ月でしたが、日本臨床腫瘍研究グループで行われた臨床試験においてシスプラチンとイリノテカン併用化学療法は生存期間中央値12.8ヶ月と2倍近い治療成績を示し、世界から大きな注目を集めました。
また、2007年の米国臨床腫瘍学会において、進展型においても奏効例には予防的全脳照射(PCI)を併用することで予後が改善することが示されています(一年生存率13.3%対27.1%)。

【非小細胞肺がんの治療】
非小細胞肺がんはあまり抗がん剤(化学療法)や放射線療法が有効ではないので、治癒をめざすには手術が可能なステージのうちに発見することが重要です。

A期からA期の一部まで(局所に限局している病期)が手術の対象となります。
そのほかに肺がんの組織型や患者さんの元気さの程度(全身状態)も考慮して治療を選択します。

進行したA、B期(局所で進展している病期)では、放射線と化学療法をくみあわせて同時に治療を行うことが標準治療です。
放射線は60グレイ程度、一日 2グレイで30回(6週)、化学療法はシスプラチンを中心とした多剤併用化学療法を、3-4クール行います。

鹸(遠隔転移がある病期)では、局所療法である放射線を併用する意義は少なくなってくるので、化学療法のみを主体とする治療を行います。
もちろん、同じ病期でも、がんの進行具合、年齢、全身状態、心肺機能、合併症などより、治療法が異なる場合があります。

非小細胞肺がん(肺癌)における外科手術
早期に発見された非小細胞肺がんの場合、外科療法が第一選択肢になります。
非小細胞肺がんでは挟、場合によってはA期までが手術の対象になります。

肺は肺葉と呼ばれるブロックに分かれており、左肺は上葉と下葉、右肺は上葉、中葉、下葉に分かれています。

手術が行われる場合には、少なくともがんを含む肺葉部分を切除するか、片側の肺の全てを切除する場合があります。
さらにリンパ節に転移がある場合には転移しているリンパ節も切除します。

肺がんの場合、開胸手術が一般的ですが、一部で胸腔鏡を使った手術が行われています。患者さんの負担が少ないのがメリットですが、技術的には大変高度なものであり危険性も高い手術になります。
また手術の確実性も開胸手術には及びません。

がんのある位置によって転移しやすいリンパ節の位置がある程度分かるようになってきたため、目に見える転移が無くても予防的にその部分のリンパ節を切除するのが一般的になっています。

術後の補助療法はA期、B期の場合はほぼ行いません。
A期以降ではリンパ節転移の部位や程度によって施設ごとで判断が異なっているのが現状です。
この背景には、確実な補助療法が現時点では確立していないためです。

また、手術前に化学療法や放射線療法を行うエオ・アジュバント療法を行う施設もありますが、有効性については現時点では不明です。

がん治療の知識と情報「がん手術療法・外科療法」を参照

非小細胞肺がん(癌)の放射線療法
放射線療法は高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を殺す治療方法です。体外から放射線を当てる外部照射と体内から放射線を当てる小線源治療がありますが、肺がんの場合には外部照射が行われます。

放射線療法は局所療法であるため、非小細胞肺がんでは手術ができない鬼〜a期、胸水貯留がない郡、小細胞肺がんの場合には限局型が主な適応となります。

がんの治癒を目指さず、症状緩和を目的とした姑息的治療として、骨転移や脳転移などの進行例を対象とした治療が行われることもあります。

正常な細胞に放射線が照射されると正常な細胞がダメージを受け副作用が出ることがあります。副作用には治療中又は治療直後にでるものと、半年〜数年後にでてくるものとがあります。

放射線の照射量には決まりがあり、無理をして大量の放射線照射を行うと強い副作用が出る可能性が高いため注意が必要です。

肺がんに対する放射線治療ではエックス線、ガンマ線、電子線などの他に陽子腺や重粒子線などを使った治療も 一部の施設で行われるようになってきましたが、まだ治療は始まったばかりであり経験が浅く 副作用などについても明らかになっていないことも多いのが実際です。

がん治療の知識と情報「放射線療法」、「放射線療法は、がんを克服できるのか?」を参照

非小細胞肺がん(癌)の術前・術後の補助化学療法
非小細胞肺がんの手術後の遠隔転移の再発率は、ステージa-NO15% b-NO30%
ステージ40% ステージ60%と再発す率が高く術前・術後の予後を改善すべく2003年より補助化学療法を行ったところ、予後の改善データが報告されるように成ってきました。

補助化学療法には、手術前に行う術前補助化学療法と手術後に行う術後補助化学療法とがあります。
手術前補助化学療法とは、手術前に抗がん(癌)剤で病巣を小さくし、手術を行いやすくするための治療法です。

また、術後補助化学療法は手術後の再発予防を目的に抗がん(癌)剤を使用します。
抗がん(癌)剤は比較的副作用の少ないものが使用されます。
副作用により継続を中断したり止めたりする場合もあり、副作用には十分注意しなければなりません。

この注意事項は、非小細胞肺がんは、抗がん剤が効きにくい癌である事。
癌細胞は、抗がん剤に対し薬剤耐性を作ること。
癌幹細胞には、抗がん剤が効かない事を踏まえて検討されなければなりません事を付け加えておきます。

非小細胞肺がん(癌)の化学療法
非小細胞肺癌では、stage郡までは手術療法が検討されますが、ステージ鍵幣紊領彎寡卒では手術の適応となることは乏しく、化学療法、放射線療法が治療の主体となります。

切除不能な進行肺癌は、未だ予後不良な疾患ですが、近年肺癌の中でも最も頻度が高い
肺腺癌を中心にその治療法が大きく変わりつつあります。

従来肺癌の化学療法は、プラチナ製剤(シスプラチン、カルボプラチン)と90年代に、開発された抗癌剤(パクリタキセル、ドセタキセル、ジェムザール等)との2剤併用療法が中心でしが、近年、生体内の情報伝達機構(シグナル伝達系)の一部で上皮成長因子受容体(EGFR)を介した癌の増殖等に関わる経路をブロックすることによって効果を発揮する分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害剤)のゲフィチニブ(イレッサ)やエルロチニブ(タルセバ)の出現によって、肺腺癌を中心に有効例に対して予後が大きく改善しています。

その後イレッサ(タルセバ)は癌細胞のEGFR遺伝子の突然変異を予め生検で調べる事により有効性が予測できる事が判り、現在ほとんどの非小細胞癌症例に対して初回生検時に遺伝子変異の有無を調べて治療に役立てています。

また、扁平上皮癌ではEGFRが変異していることは少ない一方で、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)が変異していることが多い(逆に、腺癌や大細胞癌ではVEGFRの変異が少ない)ので、抗VEGFモノクローナル抗体のベバシズマブ(アバスチンR)が分子標的治療に用いられる。
これらの分子標的治療薬は、間質性肺炎等の重篤な副作用があることに注意して施行される。

他にも葉酸拮抗薬で肺腺癌に有効性が高いアリムタや血管新生阻害薬であるアバスチンも用いれらています。

がん治療の知識と情報「がん(癌)化学療法(抗がん剤・分子標的薬・ホルモン剤)
がん治療法を選択するに際してのアドバイス」を参照


強力な化学療法(抗がん剤)/放射線療法の副作用対策

強力な化学療法や放射線療法を行えば当然副作用も強く、白血球の減少による感染症、血小板の減少による出血などがおこりやすくなります。白血球や赤血球、血小板などが低下することを骨髄毒性(骨髄抑制)といいます。

骨髄抑制により身の回りを清潔に保ちウイルスや細菌などの感染を予防する必要があります。また免疫の低下により帯状疱疹もできやすく、しかも悪化しやすくなります。

治療中は規則正しい生活を送り、免疫力を維持すること、および骨髄抑制からできるだけ早く回復するよう心がけが必要となります。

抗がん剤治療の副作用を軽減し、QOL(生活の質)を維持・向上することを目指した治療について関心がある方は肺がん(肺癌)治療の無料相談よりお問い合わせ下さい。

癌(がん)の何が生命を脅かすのか

癌(がん)関連遺伝子(癌遺伝子と癌抑制遺伝子)という遺伝子群の遺伝子の変異(2個〜10個)が遺伝子産物(変異タンパク質)を産生します。

遺伝子産物(変異タンパク質)は生体の生命維持に重大な支障を与え、多臓器不全や身体の衰弱を招きます。
遺伝子産物(変異タンパク質)こそ癌(がん)が生命を脅かす元なのです。

がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)の生体に対する影響

がん化した細胞の種類や発生した部位により産生される物質も異なり、がんの病態や悪性度が規定されます。

また、同じ腫瘍内にあるがん細胞でも、クローン増殖(転写)するがん細胞の増殖スピードが早く、悪性度が高い、そして同じ腫瘍内に多くのクローンが混在していると考えられます。
抗癌剤等の薬剤治療により、クローンが死滅しても別のクローンが特別な物質(薬剤耐久性遺伝子産物(薬剤治療が効かなくなる))を産生し、薬剤や免疫(免疫回避機構)に依る治療等からすり抜ける術を獲得します。

がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)は細胞内に産生される物質と細胞外へ産生される物質があり、細胞内にはシグナル伝達関連タンパク質、細胞外には増殖因子、癌胎児性タンパク質(CEA、AFP)、酵素、ホルモン、サイトカイン等です。

この様な事に依り、がん細胞が無知秩序で抑制不能な細胞増殖や転移、がん細胞のアポトーシス抑制(がん細胞の不死化)やがん周囲の血管新生等の能力を獲得します。

生体に対しては、全身の代謝異常、消化器機能障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)、炎症誘導、発熱、悪液質(食欲低下、体重減少)、高カルシウム血症等、腫瘍随伴症候群と呼ばれる癌(がん)が産生した物質が血流に入って体内を循環する事で起こる症候群、特に病期(ステージ)の進んだ末期癌に多く見られます。

癌(がん)を克服するには次の様なことが行われなければなりません

「抗炎症」「変異物質の抑制」「免疫細胞の活性」「癌細胞の死滅」「血液の改善」「クローン阻止」「活性酸素の消去」「代謝異常の改善」等を総合的に行わなければ癌(がん)克服の道筋は見えないのです。

漢方医学療法は、これら問題に対し学術的に裏付けられる療法なのです。
漢方医学療法に関心がある方は肺がん(肺癌)治療の無料相談よりお問い合わせ下さい。