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脳腫瘍・転移性脳腫瘍・脳腫瘍治療の知識と情報

医療相談

脳腫瘍 原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍の2種類があります。
原発性脳腫瘍は良性と悪性の2種類に分かれますがいずれも増大すれば脳を圧迫し、障害を起こし治療の対象になります。
悪性と良性とでは5年生存率が大きく異なります。

転移性脳腫瘍は複数箇所認められ、治療方法も限定的です。
脳腫瘍の最も有効な治療法は外科療法で患部を全て摘出する事です。
次に放射線療法は摘出不可能な腫瘍に照射します。

また転移性の腫瘍や小さな良性腫瘍にはガンマナイフが有効とされています。
抗がん剤による化学療法は脳には脳血管関門が存在しますので、抗がん剤が効きにくい事があります。

手術にて腫瘍全てが除去出来ず脳に腫瘍が残った場合、手術が不可能な場合、脳腫瘍の再発、脳腫瘍脳内転移等 、脳腫瘍治療に不安や行き詰まりを感じたり、放射線療法や化学療法(抗がん剤治療)の副作用の軽減、QOL(生活の質)の向上、延命、治癒を目指す脳腫瘍の治療法を検討されている方。

西洋医学との併用、あるいは西洋医学以外のアプローチ方法もございますので、脳腫瘍治療の無料相談よりお問い合わせ下さい。

脳腫瘍とは

脳腫瘍は脳細胞だけでなく、硬膜、クモ膜、頭蓋内の血管や末梢神経、その他の頭蓋内に存在するあらゆる組織から発生します。
発生頻度は毎年約100,000人に12人の割合であるとされています。
具体的な発生要因は明らかではありません。

脳腫瘍は、通常何らかの症状が出現したときには、すでに腫瘍はある程度の大きさに成長しているため、脳浮腫を引き起こしている場合がほとんどで、浮腫の為に頭蓋内の圧が上がるため、頭痛、吐き気、嘔吐等を起こすとともに、発生部位によっては局所症状として視野欠損や難聴、運動麻痺、言語障害などを伴うことがあります。

また、皮質に病巣がある場合は、けいれん発作を起こす場合が少なくありません。
なお、頭痛は朝起きてすぐが、最も痛みが強く、morning headache と呼ばれます。

女性の場合は(時には男性も)初期徴候として、妊娠していないにもかかわらず、母乳が出る(乳汁漏出)というものがあります。
これは乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)の過剰産生によるもので、視床下部、脳下垂体の機能障害によるものとされ、トルコ鞍近傍の腫瘍に特徴的にみられます。

脳腫瘍は、前述のように多種多様な組織から発生するため、分類には発生母地を基準にした、世界保健機構 (WHO) による脳腫瘍組織分類が世界的に用いられており、2006年度版では、つぎの様に分類されています。

・神経上皮組織性腫瘍(星細胞腫、乏突起細胞腫などの神経膠腫、上衣腫、脈絡叢腫瘍、
その他の神経上皮性腫瘍、神経細胞性腫瘍、松果体部腫瘍、胎児性腫瘍など)
・神経鞘性腫瘍(神経鞘腫、神経線維腫など)
・髄膜性腫瘍(髄膜腫、その他の間葉性腫瘍、悪性黒色腫など)
・リンパ腫および造血細胞性新生物(悪性リンパ腫、形質細胞腫など)
・胚細胞性腫瘍(胚細胞腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛癌、奇形腫など)
・トルコ鞍部腫瘍(頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫など)
・転移性腫瘍
に大別された、約130種類の脳腫瘍の組織型が定義されています。

悪性と良性の診断は、まず、第一に病理組織学的所見により行われます。
細胞の分裂速度の速い腫瘍は悪性、きわめてゆっくりと分裂、発育していく腫瘍は良性と判断します。
しかしながら、それだけではなく、他の情報により総合して判断します。

つまり、周辺の正常組織と明瞭な境界をもって接しているものは良性で、境界が明瞭でなく被膜もなく、タコの足のように正常組織内に浸潤しているものは悪性と判断されます。

脳にはリンパ系がないので他臓器への転移はめったにありませんが、髄液路を介して脳の他の部位に転移することがあり、それらは悪性と判断されます。

さらに、腫瘍の発生部位により、例えば橋、延髄、視床下部など脳幹部で、生命維持に必須で、到達不可能な部位があり、ここに発生した腫瘍は、たとえ病理組織学的に良性でも部位的には悪性であると判断されます。

脳腫瘍の診断は、画像診断が有効でCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(核磁気共鳴像)などの検査を受けます。
さらに、造影剤を入れて脳の血管を造影することによってより詳細な情報が得られます。

脳腫瘍の病期(ステージ)、脳腫瘍には基本的には病期と言う概念は存在しません。
また、臨床上の神経症状と脳腫瘍の程度は相関しないことが多くあります。

まだ症状が軽いからとか先週まで元気だったからといっても、実は進行が早い悪性腫瘍に侵されていれば、未治療のままでは1カ月もしないうちに命を落とすこともあります。
意識障害や傾眠傾向が出現すれば、これは悪性・良性に拘わらず、緊急処置が必要となります。
放置すれば、脳ヘルニアを併発して瞬く間に呼吸停止に陥ることもあります。

脳腫瘍は進行性の病気ですから、頭痛、嘔気、嘔吐などの一連の症状が徐々に進んでいる場合には、精密検査を早く受けることをお勧めします。
他の病気と同様、早期発見すれば治療もそれほど難しくなかったものが、放置したために、良性腫瘍でも手遅れになってしまったり、治療後重篤な合併症を後遺症として残したりしたこともあります。

転移性脳腫瘍は、がんになった方の10%が発症します。
主な原発は、肺癌、乳癌、胃癌、大腸癌、腎臓癌等で、ほとんどの癌が脳に転移します。
脳に転移したがんは、必ず複数個転移していますので手術が難しく、サイバーナイフやガンマナイフで治療します。

脳腫瘍の生存率は、75%を超えるようになってきました。
手術可能な良性の脳腫瘍は、ほぼ100%です。
悪性の腫瘍でも、全摘出手術が成功すれば、完治が期待できます。
しかし、通常悪性脳腫瘍は周囲の正常脳組織に浸潤性に発育するため、全摘出は困難か、不可能なことがほとんどである為、予後不良です。

脳腫瘍の予後は、生命予後と機能予後に分けて考える必要があります。
日本全国で統計を取っておりますので、生命予後を5年生存率からみてみますと、髄膜腫で96%、神経鞘腫で94%、下垂体腺腫で98%であり、これらが原因で死亡することはほとんどないといってもいいと思います。

これに対して脳から発生する腫瘍の生命予後は悪く、良性のものでは80%程度ありますが悪性と言われるものでは8%程度です。

機能予後においても、髄膜腫などの脳以外の組織から発生する腫瘍では、脳は圧迫されているだけですから、治療後には症状は残りにくく良好です。
しかし、脳から発生して脳を壊しながら浸潤していく腫瘍は、進行性の麻痺や言語障害を来しますので、機能予後は悪いということになります。

また、転移性脳腫瘍の5年生存率は、13%です。

脳腫瘍の治療をはじめるにあたり

脳腫瘍の治療は、医師の協力の下で治療方針、治療期間、メリット・デメリットなどの説明を十分にうけ、患者さんが自分の価値観などを考慮し 最終的な治療方法を患者さんが主体となって決定する時代になりつつあります。

脳腫瘍の治療をはじめるにあたり「がん(癌)治療の知識と情報」にまとめましたので参考にしてください。

また医療の進歩とともに治療方法も多様化してきており、 医師によって治療方法が異なることは珍しくなく、主治医以外の医師の意見を聞くセカンドオピニオンを求めることが必要な時代になってきました。

詳しくは「インフォームドコンセント」と「セカンドオピニオン」をご覧下さい。

がん治療の知識と情報の「がん治療法を選択するに際してのアドバイス」を是非参照ください

脳腫瘍の治療

【外科療法】
脳腫瘍治療の原則は手術による可及的な摘出手術です。
良性腫瘍であれば腫瘍と正常脳組織との境界が明瞭であることが多く、全摘出できれば完治が期待できます。

一方悪性脳腫瘍は周囲の正常脳組織に浸潤性に発育するため、全摘出は困難か不可能なことがほとんどです。
摘出の際に隣接した正常組織まで摘出してしまうと、摘出部位によっては術後に片麻痺や言語障害などの重篤な後遺症を残してしまうことになります。

したがって手術中に、motor evoked potential (MEP) やsensory evoked potential (SEP) などの電気生理学的モニタリング、あるいは現在の手術操作位置をリアルタイムに知ることができるニューロナビゲータ、術中CTやMRI等を駆使して、腫瘍をできるだけ多く摘出することが試みられています。
また、言語野に存在する神経膠腫などに対しては、覚醒下手術も行われています。

外科療法については、がん治療の知識と情報の「がん手術療法・外科療法の手順」を参照

【放射線療法】
従来の放射線療法に加えて、ガンマナイフやエックスナイフ・サイバーナイフなどの定位的放射線手術、さらには重粒子線などを使った治療法まで開発されつつあり放射線療法の進歩は目覚しいものがあります。

定位的放射線手術とは、”〇〇ナイフ”と名がつくので放射線で腫瘍を切り取るイメージを持たれやすいのですが、実際には腫瘍が切り取られるものではありません。
1mm の狂いもなく正確に腫瘍の位置をコンピュータに覚えこませて、たくさんの放射線を虫眼鏡のように病変に集中させるため、周囲の正常な脳組織をほとんど被爆させずに病変だけに高線量の放射線を照射することができる治療法です。

手術のように正確に病変だけに大量の放射線治療ができることから放射線手術と呼ばれたり、”〇〇ナイフ”と名がついています。この定位放射線手術が広く行なわれるようになり脳腫瘍の治療は劇的に変化しました。

しかし、脳そのものから発生する腫瘍は、浸みこむように(浸潤性に)増殖し境界がはっきりしないため、この定位放射線手術は適していません。

脳腫瘍は、構造的に十分な余裕をもって手術するのは困難な部位です。
そのため放射線治療が必要となることが多いのですが、放射線抵抗性の高い腫瘍が多いので治療成績は低いです。

胚芽腫など、放射線治療のみで治癒する可能性が高い腫瘍もありますが、多くは手術療法の後の術後照射として用いられます。
制御率は概ね満足できるものではなく、再発率は高いのが現状です。

最近、熱外中性子を使ったホウ素中性子捕捉(ほそく)療法(BNCT)が開発されました。
これは、腫瘍にだけ取り込まれる性格の物質を投与し、そこに中性子を照射することで、その物質が取り込まれた細胞だけをやっつけるという治療法です。

理論的には、正常な脳組織をほとんど傷つけることなく、腫瘍細胞のみを細胞レベルで選択的に破壊することが可能です。
この治療法により、悪性の脳腫瘍でも従来よりも良い治療成績が得られています。

放射線療法につきましては、がん治療知識と情報の「放射線療法」を参照

【化学療法】

化学療法は薬剤を使用して腫瘍の縮小させる方法であるが、脳には血液脳関門 (BBB; blood-brain barrier) と呼ばれる異物の進入を阻害する機構があるため、薬剤が目標箇所に到達しにくいという問題を抱えています。

最近では神経膠腫に対してはテモゾロミドを用いるのが一般的です。
放射線との併用療法によって有意な有効性が証明された薬で、1980年以来の化学療法の進歩と言われています。

今後、脳腫瘍の化学療法の中心となっていくことが期待されている薬です。
このお薬は、(注射薬ではなく)飲み薬で副作用も少ないため、外来通院でも使用できます。
また、頭蓋内悪性リンパ腫に対しては、high-dose MTX療法が行われています。

【温熱療法】
腫瘍細胞は摂氏43度1時間で死滅します。時々、高熱の出た癌患者さんから癌が消えた話を聞きますが、温熱が影響したものと思われます。
脳腫瘍でもいくつかの施設で行われていますが、驚くほどの効果は得られていません。

癌(がん)の何が生命を脅かすのか

癌(がん)関連遺伝子(癌遺伝子と癌抑制遺伝子)という遺伝子群の遺伝子の変異(2個〜10個)が遺伝子産物(変異タンパク質)を産生します。

遺伝子産物(変異タンパク質)は生体の生命維持に重大な支障を与え、全身状態(PS)の低下、多臓器不全や身体の衰弱を招きます。
遺伝子産物(変異タンパク質)こそ癌(がん)が生命を脅かす元なのです。

がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)の生体に対する影響

がん化した細胞の種類や発生した部位により産生される物質も異なり、がんの病態や悪性度が規定されます。

また、同じ腫瘍内にあるがん細胞でも、クローン増殖(転写)するがん細胞の増殖スピードが早く、悪性度が高い、そして同じ腫瘍内に多くのクローンが混在していると考えられます。
抗癌剤等の薬剤治療により、クローンが死滅しても別のクローンが特別な物質(薬剤耐久性遺伝子産物(薬剤治療が効かなくなる))を産生し、薬剤や免疫(免疫回避機構)に依る治療等からすり抜ける術を獲得します。

がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)は細胞内に産生される物質と細胞外へ産生される物質があり、細胞内にはシグナル伝達関連タンパク質、細胞外には増殖因子、癌胎児性タンパク質(CEA、AFP)、酵素、ホルモン、サイトカイン等です。

この様な事に依り、がん細胞が無知秩序で抑制不能な細胞増殖や転移、がん細胞のアポトーシス抑制(がん細胞の不死化)やがん周囲の血管新生等の能力を獲得します。

生体に対しては、全身の代謝異常、消化器機能障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)、炎症誘導、発熱、悪液質(食欲低下、体重減少)、高カルシウム血症等、腫瘍随伴症候群と呼ばれる癌(がん)が産生した物質が血流に入って体内を循環する事で起こる症候群、特に病期(ステージ)の進んだ末期癌に多く見られます。

癌(がん)を克服するには次の様なことが行われなければなりません

「抗炎症」「変異物質の抑制」「免疫細胞の活性」「癌細胞の死滅」「血液の改善」「クローン阻止」「活性酸素の消去」「代謝異常の改善」等を総合的に行わなければ癌(がん)克服の道筋は見えないのです。

漢方医学療法は、これら問題に対し学術的に裏付けられる療法なのです。
漢方医学療法に関心がある方は脳腫瘍治療の無料相談よりお問い合わせ下さい。