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すい臓がん・膵がん・膵臓癌治療の知識と情報

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すい臓がん・膵がん・膵臓癌治療の知識と情報

□医療相談医療相談

膵臓がん(膵臓癌)ステージの進んだ3期、4期(末期)の膵臓がん(膵臓癌)では次の様な転移や症状が見られます。
リンパ節転移、肝臓転移、他臓器への浸潤や播種性転移、胆管閉塞による黄疸、十二指腸の閉塞、痩せる、下痢、食欲不振、腹水、嘔気、痛みなど。

膵臓がん(膵臓癌)治療に不安や行き詰まりを感じたり、化学療法(抗がん剤治療)の副作用の軽減、QOL(生活の質)の向上、延命、治癒を目指す膵臓がん(膵臓癌)の治療法を検討されている方。

西洋医学との併用、あるいは西洋医学以外のアプローチ方法もございますので、膵臓がん(膵臓癌)治療無料相談よりお問合せ下さい。

□すい臓がん・膵癌・(膵臓癌)とは

膵臓の働きには主に2つあり、1つはアミラーゼなどの大切な消化酵素を大量に含んだ膵液という消化液を分泌する働き(外分泌)、 もう1つは血糖をコントロールするインスリンやグルカゴンというホルモンを分泌する働き(内分泌)です。
膵臓は、あまり目立たない臓器ですが、私たちが生きていくうえで非常に重要なはたらきをもっています。

すい臓がん(膵臓癌)は外分泌の働きを持つ細胞、特に膵液が流れる膵管の細胞から発生する癌で、 膵臓にできるがんの90%以上がこのタイプのがんで、内分泌の働きを持つ細胞にできる腫瘍(膵内分泌腫瘍)とは区別されます。
早期発見が非常に困難な上に進行が早く、きわめて予後が悪い。
このことから「癌の王様」と言われています。


すい臓がん・膵癌発症の危険因子として次のような事があげられます。
・膵癌患者の4〜8%は家族歴に膵癌がある。
・遺伝性膵炎、家族性大腸腺腫ポリポーシス、Peuts-Jeghers症候群、familial multiple mole melanoma症候群、家族性乳癌などの遺伝性疾患では膵癌発生率が高く遺伝性膵癌症候群とも呼ばれています。
・糖尿病患者、肥満や過体重は膵癌危険率を増加させます。
・慢性膵炎の膵癌発生率は一般人口に比べ10〜20倍高い。
・遺伝性膵炎患者の膵癌発症危険率は健常人の53倍と報告される。
若年発症膵炎では,膵炎の罹病期間が長期間にわたることから膵癌発生率が高い。
・膵に生ずる嚢胞性疾患、なかでも分枝型IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)が膵癌の危険因子である可能性が近年指摘されています。
・喫煙は膵癌危険率を2〜3倍に増加させます。
・コーヒーと膵癌の関係は確定されていないが、用量依存性に膵癌危険率が増加するという報告があります。
・コレステロールの高摂取は低摂取に比べ膵癌危険率が上昇します。
・ヘリコバクターピロリ感染でも膵癌リスクの増加が報告されています。

膵臓は胃の後ろにある長さが20cm程度の細長い洋ナシを横に置いたような形をした臓器で、
右側は広く広がった形をしており、膵頭部と呼んでいます。
方左側は狭くすぼまっており膵尾部と呼びます。
その間が膵体部と呼ばれる部分になります。
がんの発生部位により膵頭部がん、膵体部がん、膵尾部がんと呼びます。
膵癌( すい臓がん)では膵頭部に発生するがんがもっとも多くおおよそ半数が膵頭部がんです。

【病理】
膵臓は、膵液を産生する腺房、膵液を運ぶ膵管、および内分泌腺であるランゲルハンス島などからなっています。
癌はいずれの組織からも発生しうるが、それぞれ全く異なる性質を示す腫瘍となります。

・浸潤性膵管癌 (invasive ductal carcinoma)
膵癌の約90%を占める代表的な組織型で、通常型膵癌とも呼ばれる。膵管に由来する。
膵内分泌腫瘍
・内分泌腺(ランゲルハンス島)に由来し、約8割が何らかのホルモンを産生する。
通常型膵癌に比べ抗がん剤が効きにくいが進行も緩やかである。
・膵管内乳頭粘液性腫瘍 (IPMN)
膵管上皮から発生する腫瘍で、膵管内発育と粘液産生を特徴とする。
一般に悪性度が低く経過観察が可能であるが、悪性化の所見があるものは手術治療の対象となる。
・粘液性嚢胞腫瘍 (MCT)
粘液を有する大型・多房性の嚢胞性病変で、中年女性に好発する。
悪性度が高く、通常型膵癌に準じた治療が行われる。
・腺房細胞癌
腺房に由来する比較的稀な腫瘍である。
・そのほか稀な組織型 - Solid-pseudopapillary carcinoma、未分化癌、漿液性嚢胞腺癌(きわめて稀)、転移性膵癌などがあります。

□すい臓がん・膵癌の症状

自覚症状としては腹痛や体重減少等がありますが特異的な症状はなく、早期の場合、ほとんどの方は無症状で、多くは進行してから発見されることが多い。
人間ドックや、たまたまCTや超音波検査等の画像検査によって偶然発見されることがあります。

初発症状として腹痛、黄疸、腰背部痛が多く、次いで体重減少、消化不良症状(下痢)などです。
膵癌の局在から比較すると、膵頭部癌で症状の発現率が最も高く、黄疸63%、腹痛64%、体重減少53%がみられ、膵体部癌では腹痛が93%と最も高い。
また、膵癌患者の0〜15%に、腹痛や黄疸が発現する前に食欲低下(22%)、掻痒感(6.6%)、便通変化(4.9%)、気分の変化(3.3%)、嗜好の変化(1.6%)などの多様な非特異的症状が認められたとの報告があります。

膵癌は特異的な臨床症状に乏しく、エビデンスの大部分は進行膵癌における症状分析結果に基づいたもので一部には無症状の症例もあります。
したがって,臨床症状は膵癌を早期に発見する指標にはなりません。

そこで、腹痛などの腹部症状を認める場合はもちろんですが、それ以外にも上部消化管疾患が原因でないと思われる腹部症状がみられた場合、また、急激な糖尿病発症がみられた場合には、膵癌の可能性も考慮して診断のための検査を行うことが望ましい。

□すい臓がん・膵癌の検査と診断

膵癌の検査は、血液検査、画像検査、内視鏡検査、組織検査に分けられます。
血液検査では膵酵素(アミラーゼ、エラスターゼ1など)の上昇、腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、DUPAN-2など)の上昇、胆道酵素(ALP、γGTPなど)の上昇、耐糖能異常(血糖、HbA1cなどの上昇、インスリンの低下)が膵癌疑う参考になります。

腫瘍マーカーはがん自体から血液中に放出されるCEA、CA19-9、DUPAN-2を測定するもので、早期の膵癌ではあまり高値とはならないことが多いので、腫瘍マーカーでの早期発見には限界があるとされています。

膵酵素(アミラーゼ、エラスターゼ1など)の上昇や耐糖能異常(血糖、HbA1cなどの上昇、インスリンの低下)はがんに附随する膵炎によるものであり、胆道酵素(ALP、γGTPなど)の上昇はがんによる胆管の圧迫によるものと考えられます。
しかしながら、これらの検査は、必ずしも膵癌の特徴的なもの でありません。

画像検査では腹部エコー、CT、MRIで膵臓に腫瘍が見つかることが多く、診断上重要です。特に、腹部エコーは簡便で、非侵襲であるため、膵臓病変のスクリーニング検査として有用です。
最近では、PET検査も膵癌の発見のために行われるようになっており、慢性膵炎との鑑別に利用される場合もあります。
これらの画像検査は、ある程度の大きさ(約直径1cm以上)がないと腫瘍かどうか明らかにならないために、完治の可能性がある早期がんを見つけることはできません。
早期の膵癌を見つけるためには、膵管の拡張や小嚢胞と言った間接的な所見を慎重に調べなければいけないと言われています。

ERCP (endoscopic retrograde cholangio-pancreatography)内視鏡で胆管と膵管を直接造影する方法。
膵管癌では膵管の不規則な狭窄や途絶が見られ細胞診が施行できます。
超音波内視鏡(EUS:endoscopic ultrasonography)先端に超音波探触子がついた内視鏡を使用し、胃内や十二指腸内から観察する超音波検査。腫瘍の穿刺細胞診も行えます。

組織検査にはおなかに針を刺して腫瘍組織の一部を採る針生検、先に述べた内視鏡を使って膵管から組織を採取する方法などがあります。
針生検はがん細胞を採取時にお腹の中にがん細胞を飛び散らす可能性があるとして、国内ではあまり一般的ではありませんが、がんの確定診断を行うためには重要な検査です。

前述の症状とこれらの検査所見を総合して膵がんの診断が行われます。
膵に腫瘍があること、その腫瘍ががん以外の原因によるものではないことをまず確定します。 つぎに腫瘍の大きさと、周辺臓器への浸潤やリンパ節、肝臓、肺などへの転移の有無を調べます。
これによって次に述べる進行度を決定し、治療方針決定します。

□すい臓がん・膵癌の病期(ステージ)分類
膵癌の病期分類には、日本膵臓学会の膵癌取扱い規約と国際的なUICC分類の2つがあり、日本では主に日本膵臓学会の進行度が用いられています。
いずれもTNM分類をもとに、4段階の進行度(ステージ)に分けられます。

ステージ1 :がんの大きさが2cm以下で膵臓の内部に限局している。
ステージ2 :がんは膵臓の内部に留まっているものの大きさが2cmより大きい。
または、がんの大きさが2cm以下であるものの、膵臓周囲のリンパ節への転移を認めるもの。
ステージ3 :がんは膵臓の外にわずかに出ているものの、リンパ節転移が膵臓の周囲に留まっている。
がんが膵臓内に留まっているもののリンパ節転移が膵臓から離れたところに及んでいるもの。
ステージ4a:がんが膵臓の外に出て周囲の血管や臓器に浸潤しているが、リンパ節転移は膵臓周囲までか、もしくは、がんが膵臓の外に出ているのはわずかであるが、膵臓から離れた箇所までリンパ節転移が及ぶもの。
ステージ4b:がんが膵臓の外に出て周囲の血管や臓器に浸潤し、かつ膵臓から離れた箇所までリンパ節転移を認める。または膵臓から離れたところまで転移がある。

がん(癌)治療の知識と情報の「がん(癌)診断と病期(ステージ)診断に行われる検査の種類と内容」を参照

□すい臓がん・膵癌の治療をはじめるにあたり

すい臓がん・膵癌の治療は、医師の協力の下で治療方針、治療期間、メリット・デメリットなどの説明を十分にうけ、患者さんが自分の価値観などを考慮し 最終的な治療方法を患者さんが主体となって決定する時代になりつつあります。

すい臓がん・膵癌の治療をはじめるにあたり「がん(癌)治療の知識と情報」に詳しくまとめましたので参考にしてください。

また医療の進歩とともに治療方法も多様化してきており、 医師によって治療方法が異なることは珍しくなく、主治医以外の医師の意見を聞くセカンドオピニオンを求めることが必要な時代になってきました。

詳しくは「インフォームドコンセント」と「セカンド・オピニオン」をご覧下さい。

□すい臓がん・膵癌の治療

すい臓がん・膵癌の手術療法
膵癌の治療には、手術療法、化学療法(抗がん剤)、放射線療法などがあります。

膵癌は手術後の予後が著しく悪い癌の代表例であり、化学療法や放射線療法の効果は低いため、がんの治癒を期待できる治療の中心は手術療法となります。

しかしながら、根治手術が行われた患者においても多くのケースで術後早期の再発が認められるという事実があります。

また、膵癌の手術は大手術であり、術死(術後1ヶ月以内に死亡すること)や術後在院死亡(術後一度も退院することなく死亡すること)も多くなるため、膵癌の手術に対しては十分な検討が必要です。

手術療法の条件
癌が膵臓周囲に限局しており、重要な血管への浸潤や遠隔転移がない段階。
膵癌取扱い規約によるStageIVa以下の膵癌で、腹腔動脈(膵頭部癌)や上腸間膜動脈に浸潤がないものが該当する場合、手術による切除が第一選択の治療法です。

膵癌の治療−膵頭十二指腸切除術
膵頭十二指腸切除は、膵臓の頭部(膵頭部)にがんがある場合に行われる手術です。
膵頭部に加えて十二指腸全てと胃や小腸の一部、胆嚢、胆管なども一緒に切除します。
十分な膵臓が残りますので、消化液(膵液) とインスリンの産生は維持されます。

膵癌の治療−膵体尾部切除術
膵体尾部切除は、膵臓の体部(膵体部)や尾部(膵尾部)にがんがある場合に行われる手術です。
膵頭部側を残してがんができている膵臓と脾臓を切除します。

膵癌の治療−膵臓全摘出術
膵臓のすべてを切除する手術で、膵頭十二指腸切除と膵体尾部切除を一緒に行います。
この手術を行った場合には膵液を分泌する外分泌機能やインスリンなどを分泌する内分泌機能が失われてしまいますので、術後には消化を助ける薬を飲んだり、インスリン注射を打つ必要があります。

膵癌の治療−姑息手術
がんが進行している場合には、症状を取り除くことを目的とした手術が行われることもあります。
例えば、胆管が詰まっている場合には胆管と小腸とをつなぐことで胆汁の流れを確保する手術が行われる事があります。
また、十二指腸が詰まっている場合には、胃と小腸とをつなぐバイパス手術が行われることもあります。

すい臓がん・膵癌の放射線療法
放射線療法は高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を殺す治療方法です。
身体の外から放射線を照射する外部照射と、手術中におこなう術中放射線照射があります。

すい臓癌は放射線に対する感受性が低く、根治を期待することは難しくなります。
膵臓がんに対して放射線療法を行う場合には痛みを除くことが目的となることが多いようです。

他に放射線療法を用いるケースは、例えば、すい臓のすぐ近くには腸の運動を司っている神経が通っていますが、この神経を切ってしまうと術後に極度の下痢が起きるため、この神経を切除する代わりに術中照射をおこなうという使い方をします。

すい臓がん・膵癌の化学療法
膵癌が遠隔転移している場合などは手術できませんので抗がん剤の治療を行うことがあります。
また術後の再発予防(ひじょ化学療法)を目的として抗がん剤が使われることがあります。

現在ではゲムシタビン(ジェムザール)という抗がん剤が使われることが多くなりましたが痛みをとるというのが目的で、腫瘍縮小効果や延命効果はあまり期待できません。

また、胃がんの治療に使われてきたティーエスワンという抗がん剤が膵癌治療にも適応となりましたが、やはり多くを望むことはできないのが現状です。

膵癌は放射線療法や化学療法が効きにくいがんで、これらの治療だけでがんを治すことは困難です。

膵癌治療の化学療法同士の比較したエビデンスはありますが、膵癌の無治療患者と化学療法患者との延命を比較したエビデンスは見られません。

塩酸ゲムシタピン(ジェムザール)単剤の膵癌における臨床的有効性についての医薬品承認の審査結果は、奏効率7%(7/100人)、縮小効果は不変、若しくは、進行と判定された症例に於いて疼痛の軽減、鎮痛剤投与量の軽減、全身状態の改善が見られたとの報告から新薬として承認されました。
平成13年2月23日 衛研発 第2176号

以上の事から、延命効果は見られず、93%の方には副作用として、QOLや全身状態(PS)の低下だけが残ってしまった事になります。

がん治療知識と情報「がん治療法を選択するに際してのアドバイス」を参照

□癌(がん)の何が生命を脅かすのか

癌(がん)関連遺伝子(癌遺伝子と癌抑制遺伝子)という遺伝子群の遺伝子の変異(2個〜10個)が遺伝子産物(変異タンパク質)を産生します。

遺伝子産物(変異タンパク質)は生体の生命維持に重大な支障を与え、多臓器不全や身体の衰弱を招きます。
遺伝子産物(変異タンパク質)こそ癌(がん)が生命を脅かす元なのです。

□がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)の生体に対する影響

がん化した細胞の種類や発生した部位により産生される物質も異なり、がんの病態や悪性度が規定されます。

また、同じ腫瘍内にあるがん細胞でも、クローン増殖(転写)するがん細胞の増殖スピードが早く、悪性度が高い、そして同じ腫瘍内に多くのクローンが混在していると考えられます。
抗癌剤等の薬剤治療により、クローンが死滅しても別のクローンが特別な物質(薬剤耐久性遺伝子産物(薬剤治療が効かなくなる))を産生し、薬剤や免疫(免疫回避機構)に依る治療等からすり抜ける術を獲得します。

がん細胞が産生する遺伝子産物(変異タンパク質)は細胞内に産生される物質と細胞外へ産生される物質があり、細胞内にはシグナル伝達関連タンパク質、細胞外には増殖因子、癌胎児性タンパク質(CEA、AFP)、酵素、ホルモン、サイトカイン等です。

この様な事に依り、がん細胞が無知秩序で抑制不能な細胞増殖や転移、がん細胞のアポトーシス抑制(がん細胞の不死化)やがん周囲の血管新生等の能力を獲得します。

生体に対しては、全身の代謝異常、消化器機能障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)、炎症誘導、発熱、悪液質(食欲低下、体重減少)、高カルシウム血症等、腫瘍随伴症候群と呼ばれる癌(がん)が産生した物質が血流に入って体内を循環する事で起こる症候群、特に病期(ステージ)の進んだ末期癌に多く見られます。

□癌(がん)を克服するには次の様なことが行われなければなりません

「抗炎症」「変異物質の抑制」「免疫細胞の活性」「癌細胞の死滅」「血液の改善」「クローン阻止」「活性酸素の消去」「代謝異常の改善」等を総合的に行わなければ癌(がん)克服の道筋は見えないのです。

漢方医学療法は、これら問題に対し学術的に裏付けられる療法なのです。
漢方医学療法に関心がある方はすい臓がん・膵癌治療の無料相談よりお問い合わせ下さい。