がん(癌)は心掛け次第で予防できます。
がんを引き起こす要因の多くは食事やたばこなどの生活習慣に起因していることが分かっています。がんは10年、20年、30年という長い間を掛けて徐々に遺伝子が傷つけられ発病することが多いのです。なるべくがんが発生しないようにするためには、一次予防が大切になってきます。
次に挙げる事は、どれもがん予防には役立つことです。ぜひ毎日の生活に取り入れていただき、皆様の「がん予防」にお役立て下さい。

タバコは吸わない(受動喫煙やたばこの煙にも注意が必要です!)
肺がん、食道がん、舌がん、咽頭がん・喉頭がん等の頭頸部がん、膵臓がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん等の危険因子。
米国の公衆衛生総監報告をはじめとして世界各国でタバコとがんの関係が報告されています。 米国における喫煙とがん死亡についての調査(第2期がん予防研究:1982年〜1986年)によれば、相対リスクが上昇する主ながんには次のものが挙げられます。
| がん(癌)の部位 |
相対リスク*1(男性)
/人口寄与危険*2
|
相対リスク*1(女性)
/人口寄与危険*2
|
| 口腔がん・咽頭がん |
27.48倍/92% |
5.59倍/61% |
| 食道がん(食道癌) |
7.6倍/78% |
10.25倍/75% |
| 膵臓がん(膵臓癌) |
2.14倍/29% |
2.33倍/34% |
| 喉頭がん(喉頭癌) |
10.48倍/81% |
17.78倍/87% |
| 肺がん(肺癌) |
22.36倍/90% |
11.94倍/79% |
| 腎臓がん(腎臓癌) |
2.95倍/48% |
1.41倍/12% |
| 膀胱がん(膀胱癌) |
2.86倍/47% |
2.58倍/37% |
*1 相対リスク:非喫煙者と比べた場合の喫煙者におけるがんの危険性
*2 人口寄与危険:がん患者の中で喫煙が原因であると考えられる割合
副流煙にも発がん性の物質はたくさん含まれています。また、タバコを吸い始める年齢が低いほど肺がんのリスクは高くなります。さらに親が喫煙する場合子供が喫煙者となる率も高くなります。つまり、喫煙者が家の中でタバコを吸った場合、配偶者やお子様までもがリスクを負ってしまうのです。もちろん、職場などでの喫煙により周りの方をも危険に巻き込む可能性が高くなります。
禁煙してから10年程度で吸わない人とほとんど変わらないくらいまでリスクを少なくすることができます。 今からでも遅くはありません!ご自身のため、そしてご家族様および周囲の方々のためにぜひ禁煙をしましょう。

アルコールはほどほどに
食道がん、舌がん、咽頭・喉頭がん等の頭頸部がん、乳がん、肝臓がん、大腸がん(特に直腸がん)の危険因子。適度なお酒は健康に良いとされていますが、飲みすぎには要注意です。特に強いお酒は粘膜を傷付ける原因となるためできるだけ控えるようにしたほうがよろしいでしょう。

熱すぎる食べ物は少し冷まして食べる
食道がん、舌がん、咽頭・喉頭がん等の頭頸部がん、胃がんの危険因子。粘膜が刺激され細胞の遺伝子が傷つくので、熱い食べ物を好んで食べる方は注意が必要です。

塩分は控えめに
胃がんの危険因子。もともと日本人はみそやしょうゆなどを好んで食べる習慣があるため塩分を多く取る傾向があります。塩分の多い食事を取り続けると胃の粘膜に炎症が起こりやすくなるため細胞の遺伝子が傷つきやすくなるのです。塩分の摂取量が多い地域では胃がんの発症率も高いことが分かっていますので塩分は控えめにしましょう。
また塩分の取りすぎは、脳卒中や心臓病など循環器の病気の原因にもなります。最初は味が薄いと感じるかもしれませんが次第に舌が慣れてきて食材本来の味が分かるようになってきます。

動物性脂肪(肉類や乳製品)の取りすぎに気をつける
大腸がん、乳がん、前立腺がん等の危険因子。日本人の食生活が欧米化してきたことで動物性脂肪の摂取量が増えてきています。普段から動物性脂肪の取りすぎには気をつけ野菜を多く摂取するように心掛けましょう。

極度の日焼けは避ける
皮膚がんの危険因子。過度の紫外線によって皮膚細胞の遺伝子が傷つき発病すると考えられています。日光に当たりすぎたり、日焼けサロンの過度の利用は避けるように心掛けましょう。

焦げた食べ物(魚や肉の焦げ)は口にしない
胃がんの危険因子。焦げていなくても加熱温度が高く、調理時間が長くなるとたんぱく質の一部が変性して発がん物質が生成されることも明らかになってきました。焦げはなるべく口にしないようにしたほうが良いでしょう。

食生活は野菜や海藻類を中心にしてバランス良く
いろいろな食品を食べることで栄養バランスがよくなります。食物繊維やビタミン、ミネラル分が不足しないように普段から新鮮な野菜や海藻類を多く取るようにしましょう。

抗炎症作用のある食べ物を積極的に取る
βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどは抗炎症作用があるためがんの予防には役立ちます。また最近話題になることが多くなってきたポリフェノールにも抗炎症作用が認められています。慢性の炎症はがんの発生原因の一つですからこれら抗炎症作用のある食べ物を普段から摂取すると良いでしょう。

過度のストレスを避け適度な運動をする
過度のストレスは体の抵抗力を低下させるので、できるだけためないようにしたいものです。適度な運動をすることは気分転換にも役立ちますし、自律神経のバランスも整えてくれます。几帳面すぎる方、責任感の強すぎる方も要注意です。